Sphingoglycolipid
专利摘要:
公开号:WO1992012986A1 申请号:PCT/JP1992/000055 申请日:1992-01-23 公开日:1992-08-06 发明作者:Kazuyoshi Kawahara 申请人:Kabushikikaisha Kibun Shokuhin;The Kitasato Institute; IPC主号:C07H15-00
专利说明:
[0001] 明 細 書 スフイ ンゴ糖脂質 技術分野 [0002] 本発明は免疫賦活活性を有する新規なスフィ ンゴ糖脂質に関する。 [0003] 背景技術 [0004] スフィ ンゴ糖脂質は動物細胞等の表層に存在している物質で、 認識機構に関与 するものと考えられている。 [0005] —方、 グラム陰性細菌はその細胞表層に、 リポ多糖、 蛋白質及びりん酸よりな る外膜を持っており、 これを介して外界とのやりと りを行っている。 従って、 外 膜の主要成分であるリポ多糖は全てのグラム陰性菌に共通に存在し、 必須なもの であると考えられてきた。 ところが、 好気性グラム陰性菌で、 日和見感染菌の 1 種でありこれまでシュ一 ドモナス パゥシモビリス (Pseudomonas D auc imob i 1 i s^) と呼ばれていた菌は、 リポ多糖の主要脂肪酸である 3—ハイ ドロキシ脂肪酸を全 く保有しないことが知られてきた。 この菌は菌体脂肪としてスフィ ンゴ糖脂質を 含有していること、 及び他の多くの分類学的特性も典型的なシユ ードモナス属菌 とは異なるため、 最近になってスフィ ンゴモナス Sphineomonas^ 属が提唱され ている。 スフイ ンゴモナス パゥシモビリ ス (Sphingomonas nauc imob i 1 i s)は 極めて特殊なリポ多糖を有していることが予想された。 [0006] 技術的課題 [0007] 上記の菌体から糖脂質を単離し、 その化学構造を解析すると共に、 生物活性を 調べることにより、 有用な生物活性をもつ新規なスフィ ンゴ糖脂質を得ることを 目的としている。 [0008] 解決方法 [0009] 発明者等はスフィ ンゴモナス属の細菌の細胞膜を有機溶剤での抽出、 カラムク 口マトグラフィ等の処理工程を適宜選択し組み合わせることにより、 目的の新規 なスフイ ンゴ糖脂質を単離、 同定することに成功した。 [0010] 図面の簡単な説明 [0011] 図 1は実施例で得た各凍結乾燥菌体をクロ口ホルム メタノール (CZM) (2 : 1 , v/v) で抽出し、 菌体残渣を CZM (1 : 3 , v/v) で抽出し、 C/M (1 : 3 , ν/ν) 抽出画分を薄層クロマトグラフィ一分析した結果を示 す図である。 [0012] 図 2は実施例で得た各凍結乾燥菌体の菌体脂質と精製 GS Lを薄層クロマトグ ラフィ一分析した結果を示す図である。 [0013] 図 3は精製糖脂質(G S L - 2) の 4 N HC 1加水分解物の高圧ろ紙電気泳動 分析の結果を示す図である。 [0014] 図 4は各精製糖脂質 (G S L - 2、 - 3及び— 4) の 4 N H C 1加水分解物 の高圧ろ羝電気泳動分析の結果を示す図である。 [0015] 図 5は精製糖脂質の 4 N HC 1加水分解物から単離した完全メチル化二糖の マススぺク トル (電子衝撃法) 分析によって得られたチヤ一トである。 [0016] 図 6は完全メチル化二糖のカルボキシル基を還元し、 トリフルォロ酢酸で加水 分解し、 ァセチル化して得られるゥロン酸由来のピークをマススぺク トル分析し て得られたチヤ一トである。 [0017] 図 7は G S L— 4より遊離した、 G 1 c Αの還元、 メチル化誘導体のマススぺ ク トル分析の結果を示すチヤ一トである。 [0018] 図 8は G S L— 3及び G S L - 4に含まれるスフィ ンガニンより得られた長鎖 アルコールの TMS誘導体のマススぺク トル分析の結果を示すチヤ一トである。 図 9は各 G S Lの B細胞マイ トジヱン活性を示すグラフである。 [0019] 図 1 0は G S L— 2とエン ドトキシン (リ ピド A) との B細胞活性の作用機構 の違いを示すグラフである。 [0020] 発明の詳細な説明 [0021] スフイ ンゴモナス パゥシモビリス(Sphingomonas paucimobi 1 is) スフイ ン ゴモナス 力ブスラ一タ(Sphingomonas capsulata) 又はスフィ ンゴモナス ア ド ハエシバ(SpUngomonas adhaesiva^ をそれぞれ適当な培地を用いて培養し、 多 量の菌体を得、 凍結乾燥する。 次いで、 乾燥菌体をアセ トン、 クロ口ホルム Zメ タノール (2 : 1、 v/v) で順次抽出し、 溶媒画分と菌体残渣とに分画する。 次 ぎに、 各菌体残渣をクロ口ホルムノメタノール (1 : 3、 v/v)で抽出し、 この粗 抽出液を薄層クロマトグラフィ一で分析したところ目的の数種のスフィ ンゴ糖脂 質が分離される (図 1参照) 。 この粗抽出画分をシリカゲルのクロマトグラフィ で精製し、 クロ口ホルム /メタノール (2 : 1 ) 、 (1 : 1 ) 、 (1 : 3) のそ れぞれ混合比の異なる混合溶剤で溶出を行い、 薄層クロマ卜グラフィ一で検出す ることにより所期の精製脂質を得る。 [0022] 得られた各精製糖脂質は薄層クロマトグラフィにより単一の物質であることが, 確認された (図 2参照) 。 更に、 後に述べるような手法で化学構造を解析して、 下記式で表される新規なスフィ ンゴ糖脂質が同定された。 [0023] 式中 Rは次の炭化水素基から選ばれる (但し、 G S L - 1の場合、 Rは C18の 炭化水素基ではない) 。 [0024] R [0025] 本発明で得られた糖脂質は従来のグラム陰性菌由来の糖脂質であるリポ多糖が もつエン ドトキシン活性が全くみられなかった。 一方、 B細胞マイ トジヱン活性 を有する力';、 リボ多糖非応答性のマウスにおいても活性を示すという従来のリポ 多糖のものとは性質が異なるものであることが判った。 [0026] 従って、 本発明の目的化合物は B細胞の賦活化作用及び動物細胞の分化誘導作 用を示し、 免疫賦活剤としての用途が期待されている。 [0027] 本発明を実施例により、 さらに詳細に説明する。 [0028] 実施例 [0029] 1. 使用菌株と培養: [0030] スフ イ ンゴモナス パゥシモビリ ス KK 000 1 [微ェ研条寄第 363 1号 : FERM B P— 363 1 (微ェ研菌寄第 1 1 820号: F E RM P - 1 1 820から移管) ] 、 [0031] 同 KK 0002 [微ェ研条寄第 3632号: F ERM B P— 3632 (微 ェ研菌寄第 1 1 82 1号: FERM P - 1 1 82 1から移管) ] 、 [0032] 同 KK 0003 [微ェ研条寄第 3633号: F E RM B P— 3633 (微 ェ研菌寄第 1 1 822号: F ERM P - 1 1 822から移管) ] 、 [0033] 同 KK 0004 [微ェ研条寄第 3634号: F ERM B P - 3634 (微 ェ研菌寄第 1 1 823号: F E RM P - 1 1823から移管) ] 、 [0034] スフ イ ンゴモナス 力ブスラータ KK 0005 (微ェ研菌寄第 3709号: FERM B P— 3709) 、 スフイ ンゴモナス ア ドハエシバ KK 0 0 0 6 (微ェ研菌寄第 3 7 1 0号: F E RM B P - 3 7 1 0 ) の各菌株を使用した。 [0035] 培養はグルコース 1 % ; 酵母エキス 0. 5 % ; カザミ ノ酸 0. 5 % ; [0036] (NH4) 2S Ot 0. 2 % ; K2H P O! 0. 2 % ; M g S O 4 · 7 H 2 O 0. 1 %の培地を用いて各菌株をジャーフアーメ ンターにより 3 0 °C、 2 4時間 培養した。 得られた培養液を遠心分離して菌体を回収し、 凍結乾燥した。 [0037] 2. 抽出と精製: [0038] 凍結乾燥菌体をアセ トンで、 次いでクロ口ホルムノメタノール (CZM) (2 : 1、 v/v) で抽出し、 溶媒画分と菌体残渣とに分画した。 次ぎに、 菌体残渣 を CZM ( 1 : 3, v/v) により 8 0°Cで 1時間の条件で抽出し、 粗抽出画分 を得た。 これをシリカゲル (シリカゲル 6 0、 メルク社、 7 0— 2 3 0メ ッシュ) のカラムクロマ トグラフィーにより精製した。 溶出には CZM (2 : 1 , vZv) 、 C/M (1 : 1 , v/v) , CZM ( 1 : 3 , v v) を用い、 C M ( 1 : 3 , vZv)溶出画分から精製脂質を回収した。 [0039] 3. 化学組成分析及び同定: [0040] 1 ) TL C分析: [0041] 上記の精製工程の途中で得られた粗抽出画分とシリ力ゲルカラムクロマトグラ フィ一により得られた精製糖脂質とをシリカゲル 6 0アルミブレート (メルク社) を用いた薄層クロマトグラフィー (TL C) により分析した。 展開液にはクロ口 ホルム Zメタノール/酢酸 Z水 (2 5 : 1 5 : 4 : 2) を用いた。 [0042] 上記の抽出画分 (C/M= 1 : 3 , vZv) の分析結果を図 1に示した。 レー ン 1〜 4はそれぞれ、 aucimobilis KK 0 0 0 1 -KK 0 0 0 4菌株由来の 抽出画分を、 またレーン 5、 6は S. capsulata KK 0 0 0 5、 S. adhaesiva KK 0 0 0 6菌株由来の抽出画分を上記 TL Cにかけて得たスポッ トを示す。 レ ーン 1の矢印 (上) で示すスポッ トは G S L - 1、 レーン 1の矢印 (下) は G S L - 2、 レーン 5の矢印は G S L - 3、 そしてレーン 6の矢印は G S L— 4をそ れぞれ示す。 [0043] 図 2は各菌株の菌体脂質と精製 G S Lとを TL Cで分析した結果を示す。 [0044] レーン 1は丄. paucimobilis KK 0 0 0 1の菌体脂質 (C/M (2 : 1 ) 抽出 画分と CZM (1 : 3) 抽 ffi画分とを合わせたもの) 、 レーン 2及び 3はそれぞ れ精製 G S L - 1及び G S L - 2の分析結果を示す。 レーン 4は S. capsulata [0045] K K 0 0 0 5の菌体脂質を、 レーン 5は精製 G S L - 3を、 レーン 6は . j - haesiva K K 0 0 0 6の菌体脂質を、 そしてレーン 7は精製 G S L — 4をサン プルとする結果である。 [0046] 培養した各菌株から抽出された各粗抽出画分は、 図 2の T L C分析の結果から 明らかなように、 S. paucimobilisの菌体脂質には G S L - 1及び G S L - 2が 含まれており、丄. capsulata の菌体脂質には G S L — 3と G S L - 1カ^ そし て丄 dbaesiva 菌体脂質には G S L - 4と G S L - 1がそれぞれ含まれている こと、 を示している。 [0047] 2 ) 化学組成の分析: [0048] 脂肪酸部分の分析は、 4 N 11じ 1 にょる 1 0 0 ¾、 5時間の加水分解の後メ チルエステル化し、 ガスクロマ トグラフィ ー (G L C) で行った。 中性糖は 0 . 1 N H C 1による 1 0 0 °C, 4 8時間の加水分解の後、 ァセチルアルジトール 誘導体にして G L Cで分析した。 G L Cのカラムには C B P - 1 (島津製、 2 5 m、 内径 0 . 2 mm) を用いた。 ァミ ノ糖はフヱ二ルイソチォ力ルバミル誘導体 と して高速液体クロマ トグラフィ ー (H P L C) を使用して分析を行った。 H P L Cによる分析は O D S力ラムを用いて行った。 ゥ口ン酸の定量にはカルバゾー ル硫酸法を用いた。 [0049] 結果を表 1に示す。 精製糖脂質の化学組成 βνη 0 1 / m g [0050] 成 分 G S L - 2 G S L - 3 G S L - 4 [0051] 2—ハイ ドロキシ [0052] ミ リ スチン酸 (a ) 0 . 7 1 5 0 . 5 5 ダルコサミ ン ( b ) 0 . 6 0 0 3 7 [0053] マンノース (c ) 0 . 6 0 6 9 0 . 6 ガラク トース (c ) 0 . 5 3 0 . 7 8 ゥロン酸 (d ) 0 . 3 8 0 . 3 0 0 . 4 6 注: a:全てが塩基安定性の形態であった。 即ち、 アミ ド結合体であった。 b : グルコサミンは Morgan-Elson 法により測定され H P L C及び G L C で同定された。 GS L - 2と GS L- 3のグルコサミンは全量の検出 はされていないと推定される。 [0054] c : ァセチルアルヂ卜一ル誘導体として、 GLCにより測定された。 [0055] d : ゥロン酸は全量の検出ができていないと推定される。 G S L - 2と G S L - 3のダルコサミ ンとゥ口ン酸との検出が不十分なのは G 1 c N - G 1 c A結合が酸加水分解に安定なためである。 [0056] 3) 強酸分解により遊離される二糖の同定: [0057] 精製糖脂質を 4 N H C 1により 1 00 °C、 5時間加水分解し、 分解物を高圧 ろ紙電気泳動 (H VP E) により分析した。 H VP Eはピリジン/酢酸 Z水 Zぎ 酸 (1 : 1 0 : 90 :約 3、 v/v) (ρ H 2. 8) の緩衝液を用い、 1 500 V、 2. 5時間の条件で行った。 [0058] G S L - 2のサンブルについての結果は図 3に示す。 上記の加水分解物の分析 結果はレーン 1に示される。 レーン 2はレーン 1の 3つのスポッ トのうち、 中 間のスポッ 卜の物質をろ紙から抽出し、 再度 H VP E分析した。 更にこの未知の 物質を N -ァセチル化した後、 H VP E分析してレーン 3のスボッ トを得た。 [0059] この H V P E分析の結果、 及びこの物質がニンヒ ドリン陽性であることから、 この未知物質はァミノ基とカルボキシル基とを持つことが判った。 [0060] 図 4は GSL - 2、 G S L - 3及び G S L - 4をサンプルとして使用し、 上記 図 3の GS L- 2と同じ条件で電気泳動 (HVPE) を行って得られた結果であ る。 レーン S t , レーン 1、 レーン 2及びレーン 3はそれぞれスタンダー ド、 G S L— 2、 G S L - 3及び G S L - 4を用いている。 [0061] 上記の G S L - 2由来の未知物質を N -ァセチル化した後、 N a B D4を用い て還元し、 更に箱守法の改良法によって完全メチル化した。 得られた誘導体はマ ススペク トル (化学イオン化法) により分子量 526であることが判った。 また、 この物質をマススぺク トル (電子衝擊法: E I - MS) で分析したところ、 図 5 のようなフラグメントバターンを示した。 この図 5から元の物質は非還元末端の ダルコサミンと還元末端側のゥロン酸より成る二糖であることが判った。 次に、 メチル化二糖のカルボキシル基を還元して水酸基にした後、 2 Nト リフ ルォロ酢酸 (TFA) を用いて 1 20°Cで 2時間加水分解し、 ァセチル化した。 得られたゥ口ン酸由来のピークをガスクロマトグラフィ一ノマススぺク トル (G C/MS) 分析して、 図 6を得た。 図 6に示されるように、 4, 6— A c - 1 , 2, 3 , 5 -M e—へキシトールをしめすマススペク トルが得られた。 一方、 カロ 水分解後、 再メチル化した場合には、 完全メチル化へキシ トールが得られたが、 この物質は GL Cの保持時間による同定の結果、 メチル化グルシ トールであるこ とが判った。 以上の結果から、 本発明の目的物質の 1つである GS L - 2の糖脂 質の 4 N H C 1加水分解物中の二糖は G l c N— 1, 4— G l c UAと同定さ れた。 [0062] —方、 G S L— 3及び G S L— 4については、 G S L - 2と同様の条件で 4 N HC 1で加水分解し、 加水分解物をァセチル化した後、 N a BD4で還元し、 完 全メチル化した後 G C -MSで分析した。 [0063] G S L - 3の加水分解物からは、 完全メチル化 G 1 c N - 1 , 4— G l c A - o l、 G l c A- o l、 G 1 c N - 0 1及び G a 1 - o 1を検出した。 [0064] 同様に、 G S L— 4からは完全メチル化 G 1 c A - 0 1 , G a 1 - o 1及び G 1 c - o 1を検出した。 G S L - 4から遊離した G 1 c Aの還元、 メチル化誘 導体を E I -MS分析により、 確認した (図 7を参照) 。 [0065] 4 ) オリゴ糖のメチル化分析: [0066] 目的物質である G S L - 2の糖脂質のォリゴ糖部分を調べるためにヒ ドラジン 分解 (1 03°C、 40時間) を行い、 得られたオリゴ糖を N -ァセチル化し、 還 元し、 次いで完全メチル化した。 次に、 力ルポキシル基を還元した後、 I N T 八で1 20で、 2時間加水分解し、 還元、 ァセチル化の後に G C -MS分析を 行った。 この結果 1 , 5— A c - 2, 3 , 4 , 6— Me—マ二トール、 1, 2, 5 - A c - 3 , 4 , 6— M e—ガラクチトール及び 1 , 5, 6— A c - 3, 4一 M e - 2 -デォキシー 2— (N -M e , A c) -ダルシ トールが検出された。 従つ て、 もとの糖鎖中でマンノースは糖鎖の非還元末端、 ガラク トースは 2位置換、 グルコサミンは 6位置換型であることが判明した。 [0067] また、 目的物質である G S L— 3からは 1, 5— A c— 2, 3 , 4 , 6 -M e ーガラクチ トール及び 1 , 5 , 6 - A c - 3 , 4— M e— 2—デォキシー 2— (N 一 Me , A c) グルシトールが検出された。 従って、 もとの糖鎖中でガラク トー スは非還元末端、 グルコサミンは 6位置換型であることが判明した。 [0068] 同様に、 GS L— 4からは、 1, 5— A c— 2 , 3 , 4 , 6 - Me—グルシ ト ール、 1, 4 , 5— A c— 2, 3 , 6— Me—ガラクチトール、 及び 1, 5 , 6 — A c— 2 , 3 , 4 -M e—グルシトールが検出された。 [0069] 5) 精製糖脂質の NMR分析 [0070] GSL— 2、 GSL— 3及び GSL - 4 の精製糖脂質を CDCl3/me thano卜 di/ D20Cl:3:0.1f v/v) に溶かし、 360 MHzの1 H - N M R及び13 C— N M Rで分 析したところ、 ァノメリック領域のシグナルの分析から 3つ又は 4つのグリコシ ド結合はすべて t結合であることが示された。 またスフィ ンゴシン残基が存在し、 [0071] 2—ハイ ドロキシミ リスチン酸とセラミ ドを構成していることが示唆された。 [0072] 6 ) スフィ ンゴシンの同定: [0073] 精製糖脂質を 0. 2 Ν HC 1 /メタ ノールで 65 °C、 5時間加水分解し、 ス フイ ンゴシンを遊離させた。 これを P b (IV) 0 A c4で酸化後 L i A 1 H4で還 元し、 得られた長鎖アルコールをニコチン酸エステルにするカヽ あるいは TMS 化した後、 マススペク トル分析 (電子衝攀法) した。 その結果、 GS L - 1と G S L - 2の糖脂質に含まれるスフィンゴシンは大部分 C 18—スフィ ンガニンと 1 [0074] 3 , 14— c i s—メチレン C 20—スフ イ ンガニンとの混合物 (混合比、 約 1 : 1) であったが、 1 3 , 14, — c i s—不飽和— C2。—スフ イ ンガニンも少量 含まれていた。 [0075] また G S L— 3及び G S L - 4から遊離したスフィ ンゴシンを同様に酸化、 還 元した後、 TMS化して G C - MS分析したところ、 GSL— 1、 GSL— 2に 比較して 13 , 14 - c i s;-不飽和- C20スフィ ンガニンが多量に含まれてい ることが判明した。 (混合比、 C18—スフイ ンガニン : 1 3 , 1 , 一 c i s— メチレン一 C20—スフ ィ ンガニン : 1 3 , 14 , - c i s一不飽和一 C2。一スフ ィ ンガニン力;、 約 1 : 2 : 2 ) (図 8参照) 。 さらに、 GS L— 2、 GSL— 3及 び G S L— 4をレーザーデソープシヨ ン マススぺク トル (LD— MS) で分析 し、 全分子量を測定した結果、 上記の通りの成分と混合比であることが確認され た。 [0076] 実験例:生物活性試験 1 - 1 . B細胞マイ トジェン活性: [0077] マウス (C 3 H/H e N、 雌、 7週令) の脾臓から脾細胞を調製し、 5 x 1 05 細胞ノウヱル となるように 9 6穴組織培養プレー 卜にまいた後、 G S L - 1 ~ G S L— 4をゥヱル中に添加し、 C 02イ ンキュベータ一中で 2 日間培養 した。 培地には 1 0 %F C S (Gibco) 添加の R PM I M e d i u m (Gibco)を 用いた。 [0078] 次に、 各ゥヱルに 1 /iCi/ゥヱルの [3H] チミジンを加え、 4時間培養した。 培 養後細胞をグラスフィルター上に回収し、 液体シンチレ一シヨ ンカウンタ一で放 射能活性を測定した。 [0079] 結果を図 9に示す。 各 G S Lにおいてチミジンの有意な取込みが認められた。 1 - 2. G S L - 2の B細胞マイ トジヱン活性: [0080] 上記 1 - 1の試験において、 活性の髙かった G S L - 2をリ ビ ド A (lipid A) と比較した。 上記 1 - 1で説明した条件で実験を行い、 結果は図 1 0に示した。 リビド Aはエン ド トキシン (リポ多糖) の活性中心であり、 この実験では化学 合成品を用いた。 また、 実験動物であるマウス (C 3 HZH e N) はエンドトキ シン感受性であり、 一方、 マウス (C 3 H/H e J ) はヱンドトキシン非感受性 である。 [0081] 実験結果から明らかなように、 リ ピド Aは C 3 HZH e Jではほとんど活性が 認められないが、 G S L - 2は 2種のマウスのいずれについても、 同程度の活性 を示す。 [0082] この実験結果から、 G S L— 2 とエン ド トキシンとのマイ トジヱン活性は異な る機構で発現していることが判った。 [0083] 2. その他の生物活性: [0084] 発明の目的物質 (G S L - 2) の生物活性及び毒性を測定し、 その結果を表 2 にまとめた。 表 2 致死毒性 ― a [0085] トレランスの誘導能 ― a [0086] TN Fの誘導活性 [0087] リムルス活性 注: a ; ガラク トサミ ン感作 C 5 7 B L / 6マウスを使用した。 トレランス誘 導能試験では L P Sを 3時間後に注射した。 [0088] b ; 卜キシカラーシステム (生化学工業製造) を使用した。 [0089] 目的物質の致死活性を調べたところ、 マウス当たり 1 O gで全く活性を示さ なかった。 致死毒性に対する トレランスの誘導能についてはマウス当たり 5 0 gまで活性が見られなかった。 T N Fの誘導活性についてもマウス当たり 5 0 gまで調べたが誘導能は検出されなかった。 リムルス活性については、 トキシ カラーシステムにおいて 1 0 // g /m 1の濃度で若干の発色が見られたが、 サル モネラリボ多糖に比べ 1 0 6倍以上の感度の差が見られた。 [0090] 発明の効果 [0091] 本発明で単離、 同定された新規な化合物は細胞の分化誘導能を示し、 この作用 を利用した試薬として使用できる。 また、 この化合物は B細胞の賦活剤としても 利用できる。
权利要求:
Claims 請求の範囲 下記の式で表されるスフ ィ ンゴ糖脂質 式中 Qは水素または下記の式の糖鎖を宪し、 Rは下記の式の炭化水素基を表す、 但し、 Qが水素の場合、 Rは C18炭 化水素基ではない。
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